当センターは、1989年、中部地域の産学官連携のもと任意団体として
設立されて以来、30年を超えて中部地域の航空宇宙産業の発展に
取り組んで参りました。
中部地域は、古くから受け継がれてきた技(わざ)と最先端の技術、
更には工場立地に適した地理的要因や人的・社会的基盤の整備・拡充と
相まって、自動車、航空機、工作機械等多様な製造業が集積する
我が国のものづくりの中心地となっています。
中でも航空宇宙産業は、中・長期にわたり成長が期待される産業です。航空宇宙製品に適用される高信頼性、軽量・高付加価値を実現する技術や徹底した品質管理は、他産業への技術波及効果も高く、また、モビリティとしての将来的な可能性は中部地域、延いては我が国の産業全体を活性化させるものです。
しかしながら、全世界に未曾有の打撃を与えた新型コロナウイルスにより、国境・地域を超えた人の移動や交流が制限され、航空業界及び航空機製造産業は多大なる影響を受けました。
こうした厳しい環境も、新型コロナ収束による社会・経済活動の再開とともに、航空輸送需要が急速に回復する等、航空機産業が再び成長軌道に乗ることを確信させるものに変化してまいりました。
当センターとしましては、新型コロナウイルスにより受注減、事業の縮小を余儀なくされた中小サプライヤの影響緩和支援を喫緊の課題として取組むとともに、アフターコロナにおける世界的な増産需要に対応できるよう、中堅・中小サプライヤ企業の経営力強化並びに航空宇宙分野における新技術・新分野への展開など、航空宇宙イノベーション事業を柱にスピード感をもって行動して参ります。
持てる力を結集して難関を突破する意気込みで、中部地域の航空宇宙産業の発展に邁進する所存ですので、今後とも皆様のご支援とご協力をお願いいたします。
一般社団法人 中部航空宇宙産業センター
会長 水野明久